MEDICAL SCISSORS
医療用ハサミ
開発までのストーリー
きっかけ
このハサミ(剪刀)が誕生したきっかけは、富山大学病院第二外科の藤井教授との出会いでした。最初は、ハサミを造る人、ハサミを使う人、ということをお互いに知ることなく、私の友人を介した親睦会で、場所は宇奈月温泉でしたから、率直に言えば、ざっくばらんな飲み会であり、先生方々も骨休めとして集まっておられたようで、全員浴衣でお膳を囲んだのでした。私にとって、医師という方々と話すことはそれが初めての経験でしたから、なにを話すべきか分からずも、やがて杯が進むにつれて会話も弾み、お互いがハサミという一つの道具による、ある共通の課題を持つ者同士であることが分かりました。お酒の力も手伝って、この出会いはきっと必然的なもので、意味のある出会いということで盛り上がり、一度外科用のハサミを造ってみようとなりました。藤井教授は愛知県のご出身でありながら、医療のみならず富山の発展にご尽力しておられ、そのお考え、行動力に深く感銘を受けた私は、なんとかそのお気持ちに応えたいと思い、医療用ハサミの製作を決心致しました。
製品化するまで困難だったこと
私にとって、医療用のハサミは初めてのことでしたから、使う場面や、要求される機能がどのようなものか現実味がなく、全くの想像の世界でした。私としては、とにかく藤井教授にヒアリングの連続でしたから、はじめのころは教授も大変なことであったと思います。試作を繰り返すこと10回で、美容師用のハサミを新規で設計する場合と比較しても異例の試作回数でした。もちろん試作のたびに現場での試用をもってハサミの評価をするわけですから、それ相当に時間も要しました。また、血液や体液の中での組織の切離は、毛髪や紙を切るよりも数倍の切れ味が必要であることも簡単なことではありませんでした。
許可証・登録証
- 第三種医療機器製造販売業許可証
- 許可番号 16B3X10010
- 医療機器製造業登録証
- 登録番号 16BZ200070
製品
製品特徴
ハサミはネジとそれを支える構造が大切で、これまで培ったノウハウによるダブルベアリングを搭載したモデル。静刃に微小な3角形の切れ込みを施したことにより、狙ったところを的確に捉えて切断できる“滑り止め機能”。
使用用途
縫合糸の切断から膵臓をはじめとする様々な臓器を繊細に切離します。
スペック
ハサミの性能は鋼材の品質と基本構造で決まります。鋼材は硬さと「しなり」を兼ね備えた高級刃物鋼。
また、基本構造として、てこの原理でいう支点部分をベアリングで支持する「3D触点」。
TSURUGI S
- エッジライン
- CTN(ギザギザ)
- ブレード
- ストレート
- 全長
- 220mm
- 有効刃長
- 45mm
- ハンドル部分
- 168mm
- 部品点数
- 7点
- 価格
- 税込¥104,500
TSURUGI R
- エッジライン
- CTN(ギザギザ)
- ブレード
- R(曲刃)
- 全長
- 220mm
- 有効刃長
- 45mm
- ハンドル部分
- 168mm
- 部品点数
- 7点
- 価格
- 税込¥110,000
購入方法
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